2023年12月27日からスマホの割引上限額は2万円から4万円に
それまで総務省は2019年の電気通信事業法の改正により通信料金と端末料金を分離し、端末価格の割引を2万円までに規制していた。
しかし、通信サービス利用者が端末購入のみをした場合にはこの規制は適用されません。
いわゆる「白ロム割」として、この規制をかいくぐって値引きをする事業者が現れ、問題となっていました。
そこで、2023年に実施した省令改正でこの端末本体だけを購入する場合も規制の対象内に加えられました。
2023年11月07日に総務省はスマホ端末の割引上限額を原則4万円までに制限し、過度な値引き競争を規制すると発表し、2023年12月27日から実施されています。
ただし、端末価格が4~8万円の場合は端末価格の50%、4万円以下は2万円が上限。
総務省は「料金・サービス本位の競争につながる環境整備をより一層進めることが重要」としており、携帯通信事業者がユーザーにとって納得感のある料金やサービスを実現することを目指しています。

参考元:総務省「日々の生活をより豊かにするためのモバイル市場競争促進プラン」より
制度改正で端末購入の選択肢が広がる
先述でご説明した通り、制度が改正されるまでは高額の端末が大幅な割引で販売され、それとは対照的に通信料金自体の値下げは行われず、携帯ユーザーの負担となっておりました。
しかし、2019年の制度改正以降は携帯端末と通信サービスをセットでの携帯端末料金の大幅な値引きはできなくなっています。
それ以降は、高額で高スペックのスマートフォンから低価格でシンプルな機能のみのスマートフォンまで様々な端末が世に出回るようになりました。
また、必ずしも携帯ショップから購入する必要がなくなり、スマートフォンの中古販売店やネットショップ、フリマアプリやオークションサイトなど携帯ユーザーが端末を購入する選択肢が広がっています。
スマホ端末を選ぶ際のアドバイス
高画質なゲームを遊ぶ方や高画質な動画撮影や写真を撮りたい方、動画編集やライブ配信をされたい方は高性能な高価格のスマートフォンがオススメです。
それとは逆に、音声通話、Webサイトの閲覧、音楽プレーヤー、動画再生をする程度であればそこまで高額なスマートフォンを購入されなくても必要十分です。
端末を購入される際は、ご自身のスマートフォンの利用用途は何かを思い出し、それに見合った性能の端末を選ぶのが一番のポイントです。
高価格帯の端末 | 低価格帯、中価格帯の端末 |
3Dゲーム | 音声通話 |
高画質な動画撮影 | Webサイトの閲覧 |
高画質な写真撮影 | 音楽再生 |
動画編集 | 動画再生 |
ライブ配信 | メッセージアプリ |
スマートフォンはどこで購入できる?
電気通信事業法が改正された事により、通信料金と端末料金が分離されたため、各通信事業者で通信サービスを契約しなくてもスマートフォンを購入できるようになりました。
それによって、スマホ本体は自分自身で用意し、お好みの通信事業者で端末は購入せずに通信契約のみを行う事も可能です。
以下では、スマートフォンを購入する方法についていくつかご紹介したいと思います。
新品を購入する場合
●携帯会社のオンラインショップ
携帯会社のオンラインショップを利用すると事務手数料がかからなかったり、割引セールが開催されていたり等、お得に購入できる場合があります。
ただし、店舗とは違って店員からのアドバイスやサポートをしてもらう事ができない為、どの端末が使用用途に適しているのか自分自身で判断する必要がございます。
また、ご自宅まで郵送で届く形となるため端末が使えるようになるまで数日ほど日数がかかります。
●携帯会社の店舗(携帯ショップ)
大手の携帯会社では一部を除き、スマートフォンの端末のみを購入する事ができます。
生活スタイルに合った端末、よく売れている端末を店員に聞く事ができたり、実際に端末に触れての使用感やサイズ感を確認できるというメリットがあります。
また、通信の契約も同時に行えばデータの移動を行ってくれるオプション等もございます。
端末を購入した後のデータ移行に自信がないという方にはオススメです。
●家電量販店
多くの家電量販店では店内にスマホの販売コーナーが設けられており、様々なメーカーの多種多様な機種から選ぶことが可能です。
携帯ショップと同じく、実機に触りながら使い心地を確認したり、店員と相談しながら熟考して選ぶことができます。
また、その店舗独自のキャンペーンが開催されていたり、店舗独自のポイントカードを利用できるという点も家電量販店で購入するメリットと言えます。
家電量販店では、携帯ショップと同じく端末の初期設定やアプリのインストールなどのサポートを行っている店舗も増えてきています。
サポートを受ける場合は別途料金が発生する所もありますので、ご利用される場合は事前に料金を確認しておく事をオススメいたします。
中古品を購入する場合
スマートフォン端末は必ずしも新品にこだわる必要はありません。
現在では端末代金の高騰などから中古市場も活性化しており、購入者が安心して買いやすい仕組みを導入している事業者も増えてきています。
中古端末を購入するには、主に以下の方法がございます。
●中古スマホ販売店
中古スマホの販売店では、買取の際に専門の方が不具合が無いか、一通りチェックを行っているので安心して購入する事ができます。
また、実際のサイズや色合いを確認してから購入する事ができるので、購入後のイメージとのギャップを防ぐことができます。
中古スマホは精密機器で高額のため、店舗にて購入する場合はできるだけ信頼できる店舗を選ぶ事をオススメします。
●中古スマホのネットショップ
中古スマホはネットショップからも購入が可能です。
こちらも買取の際に一通りのチェックを行っているので比較的、安心して購入することができます。
また、スマホは高額のため、ほとんどのショップで送料が無料になります。
配送料が不要で、店舗に出向かずに端末を手にする事ができるので忙しくてなかなか店舗に足を運べない方にとっては重宝するでしょう。
しかし、メリットだけではありません。
実物を目視確認できない為、多少の傷や汚れは許容する必要がございます。
また、配達日数がかかる関係上、すぐに端末を利用されたい方にとっては不向きと言えるでしょう。
こちらも店舗とは同様にできるだけ、信頼のできる企業が運営しているネットショップを選ぶ事が重要になってきます。
●オークションサイトやフリマアプリ
中古スマホはオークションサイトやフリマアプリからでも購入することが可能です。
オークションサイトやフリマアプリでスマートフォン本体を出品する際は本体の状態、製造番号、容量など必須記載事項があり、それらを購入者自身が確認して購入する形となります。
オークションサイトやフリマサイトを利用してのスマートフォンの購入は完全な個人間取引となります。
サイトの利用規約でも「取引中にトラブルが発生した場合は当事者間での話し合いで解決する。」となっています。
消費者と事業者間で発生した問題ではないので、消費者保護のための法律も適用されず、消費生活センターも関与することはできません。
そのため、販売店やネットショップで購入する時よりも商品説明を注意深く見たり、販売者の選定に気を付ける必要があります。
購入する際は必ず出品者の評価をチェックするようにしましょう。