MNPとは?
携帯電話の番号ポータビリティ(MNP)は、利用者の不利益の改善や事業者間の競争を活発化させる事を目的として2006年(平成18年)10月24日に導入されました。
MNP(Mobile Number Prtability)とは、携帯電話の利用者が電話番号を変更せずに別の携帯電話会社に乗り換えられる制度の事を言います。
別名で番号ポータビリティや番号持ち運び制度とも呼ばれています。
MNPを利用する際は、現在契約中の携帯会社からMNP予約番号を取得し、乗り換え先の携帯電話会社で手続きを行ないます。
MNP予約番号の発行はオンラインでも行えます。
店舗や電話にて発行する方法もございますが、発行手数料がかかる場合があります。
MNPの転入手続きには受付時間や混雑状況によって、完了までにかかる時間が異なりますので注意が必要です。
MNP先の初月料金は日割りとなる携帯会社が多いですが、MNP元の最終月は日割りにならない所が多いため、乗り換える時期は月初よりも月末がオススメです。
▼転出元の料金請求

MNPが導入された事によるメリット
- 新たな電話番号を知り合いや家族に連絡する必要がない。
- 様々なサイトやサービスで会員情報、登録情報の電話番号の変更する手間を省ける。
- 気軽に乗り換えしやすくなった事で、より自分に合ったプランを好きなタイミングで選択できる。
- 携帯電話各社の競争が促進し、より良いサービスの提供が期待できる。
MNPを利用する際の手順
MNP予約番号は店頭や電話窓口、Webサイトなどで取得できます。
店舗でMNP予約番号を取得する際は、ご利用中のスマホ本体に加えて、運転免許証、パスポート、マイナンバーカードといった本人確認書類が必要です。
MNP予約番号の有効期限は発行から15日以内です。
有効期限が切れた場合、MNP予約番号は無効となり、再発行が必要になります。
乗り換え先の携帯会社のオンラインサイトにて、予約番号を入力してお申込み手続きを行ないます。
オンラインサイトで手続きを行う場合は郵送にてSIMが届くため、予約番号の有効期限に余裕がある状態で手続きされる事をオススメします。
店舗で手続きをする場合はMNP予約番号(15日の有効期限内のもの)、契約者の本人確認書類、毎月の支払いに使うクレジットカードやキャッシュカード、契約手数料の代金などが必要になります。
- 本人確認書類には運転免許証やマイナンバーカード、運転経歴書、在留カードなどが使用できます。
また、健康保険証と補助書類(公共料金の領収書など)でも受け付けてくれる場合があります。 - 毎月の支払い方法の登録手続きにはクレジットカードやキャッシュカードの他に預金通帳と金融機関のお届け印(通帳登録時の印鑑)などでも可能な場合があります。
新しいキャリアでの開通手続きが完了すると、前のキャリアは解約され、新しいキャリアでの契約が始まります。
このタイミングで回線の切り替えも同時に行われます。
オンラインで契約の手続きをした場合、SIMカード到着後に新たに契約したキャリアのマイページにログインして回線切り替えの手続きをします。
必要事項をご入力の上、切り替えを開始するボタンを押すことで切り替え処理が開始します。
その後、新しいSIMを端末に挿入し、アンテナが立てば完了です。
●デュアルSIMでのSIM切り替え方法
<iPhone>
設定アプリから「モバイルデータ通信」→「モバイルデータ通信」→「変更したい番号」の順にタップします。
<Android>
「設定」→「ネットワークとインターネット」→「SIM」の順に選択し、モバイルデータ通信に設定したいSIMを選択します。
回線切り替えは通常、30分前後で完了します。
ただし、月末など繁忙期ではシステム処理の混雑状況によって、2~3時間程度かかる場合があります。
また、受付終了時間間際に手続きを行った場合は、翌日の切り替え完了となる場合があります。
切り替え処理が完了するまではスマートフォンの回線は使えなくなりますのでご注意下さい。
切り替え処理中にご利用される場合はご自宅のWI-FIなどで代用される事をオススメします。
MNPの手続きを行なう際の注意点
MNPの手続きを行う際はいくつか注意点がございます。
一つずつ説明いたしますので、乗り換える際はぜひご確認ください。
転出前
MNP予約番号には有効期限がある
携帯電話番号ポータビリティ(MNP)の予約番号の有効期限は、発行当日を含めて15日間になります。
万が一、有効期限が切れてしまっても再び予約番号を発行する事はできますが、期限に余裕をもって、お乗り換え手続きされる事をオススメ致します。
転出元のキャリアで解約手続きを行う必要はない
転入先での乗り換え手続きが完了した時点で転出元での契約は自動解約となります。
そのため、転出元のキャリアで解約手続きを行う必要はございません。
特に気を付けたいのがMNP予約番号を取る際に、誤って解約手続きをしてしまったケースです。
この場合、コールセンターに問い合わせをしても解約を取り消せない場合がほとんどです。
ご利用中の電話番号やメールアドレスは抹消されてしまいますのでご注意下さい。
転出元と転入先の契約者名義は同一である必要がある
転出元での契約者名義と転入先での契約者名義は同一である必要があります。
もし、異なる場合は転出元の携帯会社にて事前に名義変更を行っておく必要がございます。
家族割やパケットシェアを利用中の方は注意が必要
携帯会社独自の家族割サービスやパケットシェアサービスをご利用中の場合、携帯会社が変わった時点でサービスはご利用できなくなります。
そのため、事前にご家族に確認をとっておくと安心してお乗り換えする事ができます。
転入手続き中
切り替え受付時間内に手続きを行う必要がある
MNPを利用しての転入時には携帯電話会社の切り替え受付時間内に手続きを行う必要があります。
MNPの切り替え手続きにかかる時間は、携帯電話会社によって様々ですが、おおむね数十分~1時間程度で完了します。
ただし、受付終了時間間際やその時の混雑状況によっては2~3時間程度かかる場合や翌日の処理となる場合があります。
回線切り替えのタイミングはスマホが使えない
回線切り替えの処理中はネットや音声通話を利用することができなくなります。
そのため、携帯電話会社の公式サイトやSIMカード到着時の案内などに記載されている切り替え処理にかかる時間の目安を事前に確認しておく必要があります。
また、携帯を使う必要がないタイミングでお手続きを開始される事をオススメいたします。
転入後
キャリアメールやポイントは引き継がれない
現在、お使い中のキャリアメールや溜まっているポイントは引き継がれません。
転出が完了した時点でメールアドレスやポイントは抹消します。
そのため、転出後もキャリアメールをそのままご利用されたい方は「メール持ち運びサービス」をご利用される事をオススメいたします。
GメールやYahooメールなどのフリーメールアドレスは携帯電話会社が変わっても、そのままお使い頂けます。
●「メール持ち運びサービス」とは?
回線のご解約後でも、引き続きご利用中のキャリアのメールアドレスを使用できるサービスです。
利用中のスマホが転入先の回線で使えるとは限らない

2021年10月1日以前に発売された端末を利用されている場合、端末にSIMロックがかかっている場合がございます。
SIMロックがかかっている端末だった場合、購入した通信事業者の回線のみでしか通信する事ができません。
そのため、SIMロックを解除されないまま、新しいSIMカードを挿入しても使えないという事象が発生します。
SIMロックがかかっているスマホを他社の回線で利用するにはSIMロックの解除手続きを行う必要があります。
SIMロック解除の手続きは店頭や各キャリアのWebサイトで行う事ができます。
2021年8月の法改正により、2021年10月1日以降に新しく販売されるスマートフォンにはSIMロックを設定する事は禁止されています。