子供にスマホを購入して後悔した原因
子供にスマホを持たせて後悔したという家庭は少なくありません。
その要因となるのが、学業成績の低下、スマホ依存症、視力が落ちる、家庭内のコミュニケーションの減少などが挙げられます。
この章では主に子供にスマホを持たせる事でどのような影響を及ぼす可能性(リスク)があるのかについてご紹介させて頂きます。
学業成績の低下
スマートフォンの過度な使用によって、子供の学業の成績低下につながる恐れがあります。
とくに長い時間使えば使うほど勉強に身が入らず、集中力が落ちてしまう傾向がみられます。
また、スマートフォンを夜遅くまで使用している場合には睡眠不足を招き、それが成績低下の要因となる場合もございます。
スマホは脳に刺激を与えるコンテンツで溢れている為、使い方によっては脳疲れを起こし、学習時間の集中力が低下する恐れがあります。
また、過度な使用によって脳の前頭前野や海馬の発達への影響も心配されます。
スマホ利用に偏り過ぎず、他の日常生活での活動とバランスをとりながら、適度に使用する事が大切です。
依存症への懸念
スマホ依存症とは、スマートフォンの使用が長時間に及び、日常の生活にまで影響を及ぼしている状態の事を指します。
スマホの利用時間を自分の力ではコントロールする事ができなくなったり、利用できない環境になると焦燥感や不安感を覚えたり、利用を中断する事ができなくなったりします。
学生は自由な時間が多く、SNSやゲーム、動画など多種多様なコンテンツを手軽に利用できるため、大人と比べて依存症に陥りやすいです。
スマホ依存症の代表的な症状
- 長時間利用
スマホの長時間利用が日常的になります。
自分の意思だけでは辞められなくなり、第三者の協力が必要になる事もあります。
- 不安感
スマートフォンを常に肌身離さず持っていないと、不安になり落ち着かなくなります。
日常生活において、他の事に手がつかなくなり支障がでる事もあります。
- イライラ
スマートフォンに触れる事ができなくなるとストレスにより、神経が高ぶってしまい落ち着けなくなります。
物事を冷静に考えるのが難しくなったり、利用を止めようとする人との仲が悪くなる事もあります。
生活習慣の乱れ・健康不安
スマホの長時間利用で生活習慣が乱れると、睡眠不足になったり、肩こりや肥満、視力の低下など生活習慣病のような身体的な問題を招く恐れがあります。
また、身体だけではなく精神にも影響を及ぼす可能性もございます。
生活習慣への影響
- 運動不足
スマホ利用で家の中にいる時間が長くなると、屋外で運動する時間の減少に繋がり、運動不足を引き起こします。
筋力の低下や肥満の原因となる可能性もございます。
- 食生活への影響
スマホを優先するがあまり、食事を抜く事が増えたり、食事をする時間が不規則になったりします。
また、早く利用したい気持ちによって、つい早食いとなってしまったり、主食のみで済ませるなど栄養が不足する懸念もあります。
- 睡眠への影響
スマホを長時間利用していると、それに伴って就寝時間も遅くなりがちです。
また、寝る直前まで使用すると明るい光やブルーライトなどの影響などにより、なかなか寝付けなかったり、眠りが浅くなるといった事も起こり得ます。
身体的な影響
- 眼精疲労
スクリーンを長い時間見つめる事で、眼の周りの筋肉が疲れたり、視力が落ちたりするなどの影響が出る場合があります。
また、眼が乾燥してしまう事でドライアイを引き起こす可能性もございます。
- 姿勢への影響
スマホを長い時間操作するとつい猫背になってしまったり、首を前に出す姿勢になりがちです。
これらの姿勢が長時間続く事で、姿勢が悪くなったり、身体が疲れやすくなったりします。
- 血行不良や凝り
スマホの使用で首や背中が不自然な形で真っすぐになる事によって、首や肩、腰などに過度な負担が掛かり、首痛や肩こり、腰痛などを引き起こす可能性があります。
また、長時間同じ姿勢でいる事によって身体の血行不良を招く恐れもございます。
コミュニケーションの減少
スマートフォンの利用時間の増加により、リアルでのコミュニケーションの機会が減ると、対人能力の低下や孤独感の増加につながる可能性がございます。
とくに現代では、若い方を中心にネットを介してコミュニケーションをとる事が増えており、表情や声のトーンといった言動にてコミュニケーション能力を培う機会が失われつつある事も問題となっています。
コミュニケーション機会減少による影響
- 対面での会話の減少
ネットを介したコミュニケーションが簡単になると、それに伴って会う頻度も減少し、リアルで対人能力を築く機会を減らす事にもつながります。
- コミュニケーション能力の低下
相手の表情や声のトーンといった言語以外で感情を読み取る力も身に付きにくくなります。
文字のみのコミュニケーションに限られるため、現在の相手の気持ちや気分を察する能力も鈍化しがちとなります。
- 孤独感
オンライン上でのやり取りが増える事によって、顔を合わせた対面でのやり取りが減り、漠然とした孤独感を抱きやすくなります。
また、人と触れ合う機会が減少すると幸福ホルモンであるオキシトシンの分泌が抑制され、メンタル疾患にも患いやすくなります。
- 家庭内の会話の減少
家に居る時間の多くをスマホ利用に費やしていると、家族との会話の時間が減少し、コミュニケーションが不足しがちとなります。
また、学校生活での悩みや出来事などを話す機会も少なくなるため、ちょっとした子供の変化にも気づきにくくなります。
トラブルへのリスク
子供がスマホを持つ事によって、ネットを起因とした様々なトラブルに遭う可能性がございます。
具体的には、課金による意図しない高額請求、いじめの被害者や加害者となるリスク、SNS利用によって個人情報漏洩のリスク、知らない第三者と実際に出会うリスクなどがございます。
ネットはどうしても顔が見えない、且つ密室空間となりがちのため、より一層の注意が必要となります。
ネットを起因としたトラブルの具体例
- 高額請求
アプリ内での課金や有料コンテンツの利用はタップ一つで簡単に購入する事ができるため、使い過ぎには注意が必要です。
また、親のクレジットカードを許可を取らずに勝手に利用してしまうといった事も想定されます。
- 誹謗中傷
ネットではどうしても現実での生活と違い、ルールやマナーが欠如しがちです。
対面では言わないような暴言や悪口などを書き込んでしまうリスクも高まります。
- 個人情報漏洩
SNSなどでは自由に私生活での出来事や写真を誰でも気軽に公開する事ができるため、それが個人情報の流出につながってしまう恐れがあります。
また、偽物のサイトや不審なメールなどにて情報を入力し、漏洩させてしまうケースもございます。
- いじめ
SNSにはグループ機能があるため、仲間外れや噂話、陰口などに発展しやすい傾向にあります。
また、既読にも関わらず返信が無かったり、連絡が遅いなど些細な事をきっかけにした食い違いも生じやすいです。
子供にスマホを購入して後悔しない為には?
子供にスマホを購入して後悔しないためには、事前のルール作りが必要不可欠となります。
子供の年齢や家庭の教育方針を考慮しながら、子供を交えてしっかり話し合いをする事も重要となります。
また、親の力だけではなく、スマホのアカウントの機能、キャリアから提供されているフィルタリングオプション、スマホ端末の機能を活用する事も有効です。
この章では子供にスマホを持たせて後悔しない為の方法について詳しく解説させて頂きます。
ルールを作る
ルールを作る際は利用できる時間、利用できる場所、利用できる内容などできるだけ細かく決めるようにしましょう。
また、親子間でよく話し合って決める事で子供も納得して、ルールを守る事ができます。
ルール以外にもトラブルが起きないように注意喚起する事や利用方法についてしっかり指導する事も大切です。
ルールを決める
- 使用して良い「時間」「場所」「内容」を細かく決めておきましょう。
- ルールが厳しすぎると、却って子供の反発を招く恐れがあります。
- ルールを破った際の罰を、事前に決めておく事も有効です。
危険性を認知させる
- 個人情報の漏洩やネットがいじめの発端となる可能性、偽サイトや詐欺メールのアクセス、見知らぬ人とのやり取りなど、様々なリスクがある事を教えておきましょう。
- 悪口、陰口、誹謗中傷など自分がやられて嫌な事は行わないように伝えておきましょう。
- 長時間のスマホ利用は、生活習慣の乱れや健康を損なう可能性がある事を教えておきましょう。
親のサポート
- 子供が間違ったスマホの使い方をしないように親もスマホについての知識を深めておきましょう。
- スマホの利用内容を聞くなどして、常日頃から注意を傾けておくことも大切です。
- 何か悩みや困った事は無いか、家族間のコミュニケーションを活発にするのも重要です。
ペアレンタルコントロールを使う
ペアレンタルコントロールとは、親が子供のスマホの利用を管理したり、制限したりする機能の事を指します。
スマホの利用時間に上限を設けたり、利用できないアプリを設定できたり、悪影響を与えそうなサイトは閲覧できないようにするといった事が可能です。
これらを有効活用する事で子供にスマホを安全に使わせる事ができます。
設定は端末のアカウントを用いて行います。
ペアレンタルコントロールで行える制限や機能
- 利用時間の制限
アプリの利用時間の上限時間を設定する事ができます。
また、アプリのみならず端末を使用できる時間の上限を設定する事もできます。
スマホの長時間利用を防ぎ、依存症に陥るリスクを減らす事が可能です。
- ブロック機能
成人向けサイトや暴力的なサイトなど子供の教育には望ましくないWebサイトの閲覧をできないようにする事が可能です。
また、Webサイトだけではなく、アプリも個別に利用できないように設定する事ができます。
- インストール制限
アプリを一切インストールできなくさせたり、アプリをインストールする際に親の承認を必須にする事ができます。
これによって、親の知らない間に不適切なアプリを勝手にインストールしていたという事象を防げます。
- 課金制限
有料アプリをインストールするのを制限する事ができます。
また、アプリ内での有料アイテムの購入、有料コンテンツの購入、投げ銭などの課金システムなどでの支払いを制限したり、上限を設けたりする事ができます。
- スマホの利用内容の確認
スマホを主にどのような用途で利用しているのかを把握できる機能になります。
アプリごとに利用時間が表示されるので、どのアプリを頻繁に使用しているのかが一目で分かります。
ペアレンタルコントロールの設定方法
ペアレンタルコントロール(保護者による利用制限)は利用している端末によって、設定方法が異なります。
OSがAndroidの端末でしたら、Googleアカウントの「ファミリーリンク」の機能を使って利用を制限する事ができます。
OSがiOSの端末でしたら、Apple IDの「ファミリー共有」の機能を使って利用を制限する事ができます。
ファミリーリンクやファミリー共有の設定方法、利用制限の仕方については以下の記事にて詳しく手順を説明しております。
制限の設定手順を詳しく知りたいという方はご参照ください。

端末の利用制限機能を使う
スマートフォン端末独自の機能を使って、スマホの利用に制限を掛けるといった事ができます。
iOS端末では「スクリーンタイム」を使って、Androind端末では「Digital Wellbeing」を使って制限する事が可能です。
これらの機能で、お手軽にお子様のスマホ利用を管理する事ができます。
また、子供だけではなくご自身のスマホの利用時間や内容を把握する事も可能となります。
設定手順
- iOS端末の場合
「設定」→「スクリーンタイム」から設定する事ができます。
- Android端末の場合
「設定」→「Digital Wellbeingと保護者による使用制限」から設定する事ができます。
フィルタリングサービスを使う
フィルタリングサービスとは18歳未満の少年、少女が安全にネットを利用できるようにWebサイトやアプリに制限を掛けられるサービスになります。
携帯キャリアからフィルタリングオプションが提供されており、年齢や保護者の希望状況などに合わせて自由に強度などを設定する事ができます。
フィルタリングオプションでできる事
- サイトの閲覧制限
- アプリの利用制限
- スマホ利用時間制限
- 利用状況確認
- 利用時間管理
- 位置情報確認
- コンテンツのブロック ・・・etc
Y!mobileのフィルタリングサービス!
- 不適切なサイトとアプリの両方を制限できる!
- 通話やウェブの利用状況が分かる!
- 利用時間を管理でき、使い過ぎを防ぐ!
- 指定時間の居場所が分かる!
楽天モバイルのフィルタリングサービス!
- Webをカテゴリごとに細かくフィルタリングできる!
- 見守り機能で利用状況を確認できたり、利用時間制限が可能!
- アプリを選別してフィルタリングできる!
- 課金システムのあるアプリ起動時に通知で知らせる事も可能!
LINEMOのフィルタリングサービス!
- いつでも、どこでもフィルタリングの設定を行なえる!
- フィルターの強度が年齢に合わせて選べる!
- 利用時間管理、利用内容の管理、閲覧制限を設定可能!
※Androidの方はファミリーリンクをお使い下さい。
ahamoのフィルタリングサービス!
- 有害サイトへのアクセスを制限できる!
- サイトやカテゴリごとにアクセスの可否をカスタマイズ可能!
- リミットパスワードでサイトへのアクセスを保護者の承認制に!
\ ahamo公式サイトへ /
mineoのフィルタリングサービス!
- Webやアプリを制限可能!
- 見守り機能でスマホ利用の内容を確認できる!
- 位置情報や通話履歴を確認可能!
- PTA推薦製品を採用!
まとめ
子供にスマホを購入して後悔した原因として、
- 勉強時間減少による学力の低下
- 利用時間をコントロールできなくなる依存症
- 長時間利用による生活習慣の乱れ
- 運動不足や視力が低下するなど健康への悪影響
- リアルでのコミュニケーション機会の減少
- ネット起因による様々なトラブルや被害に遭うリスク
以上のような事が挙げられます。
子供にスマホを購入して後悔しないためには、
- 親子でしっかりと話し合い、両者が納得するルールを作る
- スマホ利用の危険性を教えるなど、親のサポートを欠かさない
- ペアレンタルコントロールを使って親が子供のスマホを管理する
- 端末の利用制限機能を有効活用する
- キャリアから提供されるフィルタリングサービスを使う
以上のような事を実践する事で、安心して子供にスマホを使わせる事ができます。
未成年の子供がスマホを安全に利用できるフィルタリングサービスは、
「Y!mobile」「楽天モバイル」「LINEMO」「ahamo」「mineo」
などのキャリアから提供されており、オススメです!
皆さんもこの記事を参考にしながら、
事前対策をしっかりと行ったうえで、安全に子供にスマホを持たせてみてはいかがでしょうか?